ニュース&トピックスNEWS & TOPICS

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ITIL新規研究員のご紹介

2025年4月より、友寄 篤 特定講師と坂本 亮 特定研究員が着任されました。
また、同時に 武田宗久氏が、非常勤研究員(インフラ先端技術コンソーシアム シニアフェロー)として就任されました。

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3Dプリンティング技術を活用した耐震補強実験に参加

2025年1月30日、本研究室が参画している、内閣府 戦略的イノベーション創造プログラム(SIP)第3期「スマートインフラマネジメントシステムの構築」のサブ課題B「先進的なインフラメンテナンスサイクルの構築」(研究開発責任者:石田哲也東京大学教授)において,その研究活動の一環として実施した「3Dプリンティング技術を用いた既設柱の巻き立て耐震補強に関する実験」(大成建設)が公開された。今回の実験に、国立研究開発法人土木研究所をはじめとする約30名の関係者が視察しました。(日刊建設工業新聞 2025年2月3日


この実験では、鉄筋に比べ軽量で耐食性や低磁性に優れた「バサルトFRTPロッド」と、3Dプリンティング技術を組み合わせた耐震補強手法の有効性を検証しました。補強工法では、短繊維補強モルタルを用いて外殻を3Dプリンティングし、既設柱と外殻の間に高流動コンクリートを充填することで補強を行いました。この方法により、外部支保工を不要とし、生産性の向上が期待されています。


3Dプリンティング技術を活用した耐震補強の性能確認試験は世界初の試みであり、実験の結果、通常の鉄筋コンクリート柱に比べ耐震性能が向上することが確認された。本技術により、省力化・高強度化・高耐久化が可能となり、今後のインフラ維持管理における有望な手法となることも期待されています。


また、本研究室では、弾性波トモグラフィやAE(アコースティックエミッション)、パルスエコーの手法を用い、正負交番載荷試験における非破壊試験を実施しました。これにより、補強後の柱内部における破壊挙動を可視化し、3Dプリンティングによる耐震補強の効果をより詳細に検証します。


公開実験では、SIPプログラムディレクターである久田真教授(東北大学)が、「本技術が世界と競争できるものであることを広く発信してほしい」と講評し、さらなる技術革新の重要性を強調されました。


本研究室は、今後も3Dプリンティング技術を活用したインフラ構造物の維持管理研究を推進し、持続可能なインフラの構築に貢献してまいります。


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「インフラDXの未来を考える」セミナー(塩谷特定教授が講演ほか)が、建設通信新聞に掲載されました

2024年12月6日に、JPタワー ホール&カンファレンスで開催された、日刊建設通信新聞社主催の「インフラDXの未来を考える」セミナーが、2025年1月28日付の「建設通信新聞」に掲載されました。

本セミナーでは、国土交通省のBIM/CIM原則化を出発点に、インフラDXが向かうべき方向性についての考え方が述べられました。塩谷教授は講演者として「戦略的インフラ維持管理を支えるデジタルツインとセンシングの融合」と題して登壇し、その後、国土交通省の森下大臣官房参事官や小林総合政策局社会資本経済分析特別研究官と共に、インフラDXの未来についてパネルディスカッションにも参加しました。

本セミナーでの各講演やパネルディスカッションの内容については、以下からご覧いただけますので、ぜひご一読ください。

出典:「BIM/CIMからつながるインフラDXの未来」(建設通信新聞)

※掲載許可を頂いております。

下記の画像(PDF)はこちら

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新規着任者のお知らせ

2025年1月より、渡海雅信氏が非常勤研究員として着任されました。

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塩谷特定教授、「インフラDXの未来を考える」セミナーで講演

 12月6日、塩谷教授が日刊建設通信新聞社主催の「インフラDXの未来を考える」セミナー(JPタワー ホール&カンファレンスにて開催)で、「戦略的インフラ維持管理を支えるデジタルツインとセンシングの融合」をテーマに講演を行いました。
 講演では、点群データを活用して再現されるインフラ構造物のデジタルツインに内部情報を統合する必要性について、概観調査と内部調査が異なる事例を交えて説明しました。また、構造物の寿命を左右する竣工時の初期状態の重要性を強調し、12月10日にキックオフ会議が開催されるRILEM TC-QPA「3DPコンクリートの品質評価委員会」の取り組みも紹介しました。

 さらに、講演後には国土交通省の森下大臣官房参事官や小林総合政策局社会資本経済分析特別研究官とともに、インフラDXの未来についてパネルディスカッションに登壇しました。

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本研究室と東芝との共同研究が生んだ成果:インフラ点検の未来を変えるAE技術

 本研究室は、2013年から東芝とともにAE(Acoustic Emission)技術を活用した共同研究を進めてきました。このたび、共同研究の成果を基に、橋梁床版の健全性評価にAEセンシング技術を適用するビジネスが高速道路で展開されることとなりました。(詳細はこちら)

 AE技術によるモニタリングは、これまで国内外で幅広く用いられてきましたが、多くは自動車産業や航空宇宙産業などの閉じた環境(Close展開)での利用、または橋梁ケーブルや、PC構造物の劣化が顕在化したときのIn-caseのモニタリング事例が中心でした。しかし、今回の成果は、Routine検査としてインフラ構造物にAE技術を実装する世界的にも画期的な取り組みです。これはAE科学・技術にとって誇らしい大きな一歩であり、実務における新たな活用の可能性を示しています。

 さらに、この健全性評価手法は、日本国内ではすでにNDIS(日本非破壊検査協会規格)2434および2435として規格化されており、現在JIS化も進行中です。また、国際的にも高い評価を受けており、RILEM(国際材料構造試験研究機関・専門家連合)の推奨方法として、塩谷教授が委員長を務めたTC-269IAMの活動成果としてMaterials and Structures Journal(Springer社)で近々公表される予定です。

 この取り組みは、インフラ維持管理における新たなスタンダードの確立に向けた第一歩となり、さらなる発展が期待されます。

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ミュンヘン工科大学(TUM)のNDTセミナーにて塩谷特定教授が講演

 11月21日(木)、塩谷特定教授がミュンヘン工科大学(ドイツ連邦共和国)にて開催された「Seminar “Zerstörungsfreie Prüfung”(NDTセミナー)」に外部講師として招かれ、「Non-Destructive Testing in 3D-Printed Concrete Structures Using Elastic Wave Approaches」と題してオンラインより講演を行いました。

 講演では、土木構造物の初期品質がライフサイクル全体に与える影響について、コンクリートスラブの疲労試験結果を基に解説しました。さらに、目視観察では評価が難しい構造物内部の状態について、実橋梁のRC床板に弾性波トモグラフィを適用した事例を用いてその重要性を示しました。

 また、新たに発足したRILEM TC QPA(コンクリート3Dプリンティング技術における品質評価)の活動について概要説明に加えて、橋梁フーチング基礎の永久型枠への非破壊検査技術の適用事例を紹介し、今後の展望についても触れました。

塩谷特定教授が原子力規制人材育成事業セミナー北海道大学オープンエデュケーションセンター)の外部講師として講演

10月29日(火)北海道大学にて、塩谷教授が原子力規制人材育成事業セミナーの外部講師として登壇し、「弾性波技術で変わるインフラメンテナンス戦略- 未来志向のアプローチ (Transforming Infrastructure Maintenance Strategies with Elastic Wave Technology – A Forward-Looking Approach -)」(添付)と題した講演を行いました。本セミナーは、原子力工学あるいは原子力施設にはフォーカスせずに、社会工学的な視座から土木工学、あるいはインフラ構造物として広義に捉え、特に外部ハザード(劣化や損傷)および状態監視や性能予測までも含めたものを教材作成の一貫としてプラットフォームを提供し、国内外から講師を招聘、本教材の内容に関連したセミナーを開催しました。
後日、本セミナーはオープン教材として公開される予定ですので、興味をお持ちの方は以下のURLを随時ご確認下さい。
https://www.open-ed.hokudai.ac.jp/news/index.html

セミナーで講演をする塩谷特定教授
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塩谷特定教授が国際会議3rd World Congress on Condition Monitoring (WCCM2024) にて基調講演、麻植特定准教授、奥出特定助教、孫特定助教が発表

 世界状態監視会議(World Congress on Condition Monitoring, WCCM)は、国際状態監視学会(ISCM)が主催する、状態監視分野における国際的にトップレベルの学術会議です。第1回は2017年にイギリス・ロンドンで開催され、第2回は2019年にシンガポールで行われました。2024年10月15日から18日まで、中国・北京市の国際会議センターにて第3回が開催されました。本会議は中国機械工程学会が主導し、中国機械工程学会の非破壊検査部門が具体的に主催、中国振動工学学会、中国石油大学(北京)、南昌航空大学非破壊検査重点実験室などの機関が協力して実施され、15カ国、350名の参加者が集いました。

 また、本会議では、世界の状態監視分野から12名のトップエキスパートが招待され、基調講演を行いました(写真1)。塩谷教授が「Enhancing Infrastructure Resilience with Advanced NDT Solutions」と題して基調講演(写真2)を行いました(10月17日)。麻植准教授(写真3)は「Clarification of Fracture Behavior of RC Pillar with 3D Concrete Printing Buried Formwork Based on Elastic Wave Technique」、奥出助教(写真4)は「Estimation of Tendon Rupture Locations Inside PC Box Girders Using AE Source Location」、孫助教(写真5)は「Development of a CFRTP Ground Anchor Bearing Plate Equipped with FBG Sensors」と題した発表を行いました(10月15日)。

 さらに、共同研究者である中国Foshan UniversityのLIU先生(写真6)が「Coda wave based self-sensing smart aggregate and its potential application」と題して発表を行いました(10月15日)。

(国際会議Webサイト www.wccm2021.com

【写真1】招待者らの写真(左から4番目が塩谷教授)

【写真2】基調講演をする塩谷教授

【写真3】発表する麻植准教授

【写真4】発表する奥出助教

【写真5】発表する孫助教

【写真6】発表する共同研究者LIU先生(中国Foshan University)

塩谷特定教授が国際会議1st Formosa Conference on Non-Destructive Testing (FCNDT 2024)にて基調講演


 台湾非破壊検査・認証協会(SNTCT)が主催する「第1回Formosa非破壊試験会議(FCNDT 2024)」が、2024年10月4日から5日まで、台湾の台南にある台南国際会議センター(ICC台南)で開催されました。塩谷教授が10月4日に「 Revolutionizing Infrastructure Management with NDT」 と題した基調講演を行いました。 本会議は、従来同国でSNTCTが「非破壊検査技術会議(CNDT)」として開催し周知されていた国内会議を、国際非破壊検査技術学術委員会(IACNT)が国際会議として発展させた最初の会議で、国際的に著名な研究者を招聘し同学会の国際的な協力と交流を促進する目的で実施されました。https://www.sntct-eng.org/fcndt2024

基調講演をする塩谷特定教授
SNTCTのExecutive主催のWelcome Dinner

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塩谷特定教授がブリュッセル自由大学 SHM & Maintenance修士コースにて特別講義

9月23日、塩谷教授が客員教授を務めるブリュッセル自由大学 SHM & Maintenance修士コース(ベルギー王国)において、「Strategic approach of NDT for aging infrastructures」 と題した特別講義を行いました(写真1、写真2)。

【写真1】 SHM & Maintenance修士コースで特別講義を行う塩谷教授

【写真2】 特別講義を聴講する学生の様子

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EWGAE2024国際会議にて塩谷特定教授がIIIAE会長として開会挨拶

 2024年9月18日から20日まで、ドイツ連邦共和国の州都ポツダムにあるHotel Dorint Sanssouci Berlin/Potsdamにて、36th European Conference on Acoustic Emission Testing (EWGAE)2024が開催されました。本会議では、塩谷教授がIIIAE会長および日本非破壊検査協会AE部門の代表として同会議の開会の挨拶(写真1)をしました(9月18日)。また、同会議の Civil engineering のセッションでは座長を務めました(9月20日)。

 一般講演では、奥出助教が「Two-step AE source location for detecting tendon rupture inside PC box-girder in-service」と題して論文発表(写真4)を行いました(9月18日)。また、本研究部門の共同研究機関(株式会社 東芝)の碓井氏が 「Continuous health monitoring of reinforced concrete bridge deck based on traffic load-induced acoustic emission」と題した共著論文の発表を行いました(9月20日)。なお、本会議での講演論文集はNDT.net <http://ndt.net/>を通じて公開されており、閲覧が可能です。

【写真1】開催挨拶をする塩谷教授

【写真2】オープニングでスピーチした関係者(左から,ポツダム大 Arno Zang教授, 米 Mistras社 Valery Godinez Azcuaga副社長, Augsbur大学 Markus Sause教授, Tomoki Shiotani教授, ドイツ非破壊検査 Thomas Wenzel会長 , ドイツBAM NDTグループ Ernst Niederleithingerリーダー,University of Applied Sciences Mitterlhessen Gerd Manthei教授)

【写真3】バンケット会場 の様子@The Biosphare

【写真4】論文発表を行う奥出助教

塩谷特定教授がフランス国立応用科学院リヨン校 材料理工学研究所にて招待講演ほか

2024年9月2日フランス国立応用科学院リヨン校(INSA Lyon)材料理工学研究所(MATEIS)にて、塩谷教授が”Recent progress of tomographic approaches using elastic waves” と題した招待講演を行いました。講演後、MATEISの研究成果、各実験室なども紹介いただき、本研究室との連携研究について話し合いがありました。その結果、新たなセメント材料や金属腐食の微細構造に関する共同研究を実施することとなり、9月末にドイツ連邦共和国、ポツダム、にて開催されるEWGAE会議の中で、初回の共同研究会議を実施することになりました。

塩谷特定教授が国際会議(RILEM 78th Annual Week)にて発表ほか

2024年8月26日-30日にフランス共和国、トゥールーズにて開催されたRILEM 78th Annual Week(参加者560名、論文発表474件)において、塩谷教授が”APPLICATION OF ELASTIC WAVE TOMOGRAPHY TO ASSESS ADDITIVELY MANUFACTURED CONCRETE” と題した発表を行うとともに、NDTセッションの司会も務めました。 RILEM TAC委員会では、塩谷教授が提案した委員会 “Quality and performance assurance of additively manufactured cementitious composites by advanced noninvasive techniques”がTC-QPAとして公式に承認されました。このTC-QPAは、RILEM Technical LettersでOpening TC letterとして公表され、12月初旬にヨーロッパでキックオフ会合の開催を予定しております。また、5-7年の活動期間でNDT(非破壊試験)による3DPCの品質評価規準を検討します。なお、本TCのSecretaryは、エジンバラ大学のHwaKian Chai先生が務めます。

RILEM TC-QPA
RILEM NDTセッション幹事ら(左からミュンヘン工科大Grosse教授、トリノ工科大Lacidogna教授、塩谷、ブリュッセル自由大学Aggelis教授)

巨匠ポールボキューズの 名店Brasserie de L’EstでのNathalie Goddin先生主催の会食

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塩谷特定教授が国際会議(SFR2024)にて基調講演ほか

2024年6月10日-13日に英国スコットランド、エジンバラ、Royal Society of Edinburghにて開催された第19回構造物の補修と補強に関する国際会議(19th Int’l Conference on Structural Faults + Repair 2024)で塩谷教授が”New Trends in Site Monitoring of Infrastructures”と題して基調講演を行いました。

 また、塩谷教授は、SHM & NDT of Structures の座長を務めたほか、RILEM 269 TC-IAMの成果報告、推奨試験法の提案(東芝、高峯氏説明)と現在提案しているNew TC(NDTによる積造材料・構造物の初期品質評価)に関して、”Analogical examination between human and concrete in Initial condition dominating their life span”と題した講演を行いました。さらに、新TCの幹事となる予定のエジンバラ大学Chai准教授よりTCの活動骨子が紹介されました。

 同会議では、東芝の高峯氏より“Visualization of defective area of concrete bridge decks utilizing AE measurement”と題した共著論文の発表も行われました。

会場のRoyal Society of Edinburgh
Banquetイベント(ハギスセレモニー)
Banquet top table NYのBTC社Mahmoud氏らと
初日の塩谷教授のKeynote, “New trends in site monitoring of infrastructures”
最終日に実施されたRILEM TC meeting
Forde教授主催によるTC夕食会@Time 4 Thai